軟らかいタルトにカスタード風味のシロップでコンポートした白桃を載せ、その上からざくろジュース入りのキャラメルをかけたタルトです。
ざくろジュースの味とキャラメルの味は強すぎず、白桃自体の甘味を主役に据え、引き立て役としてとどまっていました。
カボチャと栗という、どちらも濃厚な味に仕上げやすい素材を使っていますが、スフレの口溶けの良い、軽い食感を生かすためか、非常にあっさりとした味になっていました。
クリームも甘さがとても弱いものを使い、素材の味を殺さないような工夫がされていました。
カステラのような風味を持つ、軟らかい土台の上に、根セロリのコンポートをピューレにしたものを混ぜたパンナコッタ、という構成のデザートです。
とろとろのパンナコッタは、ミルクの味がとても強く、セロリの臭み、風味などはかなり弱く抑えられていました。
普通のパンナコッタが食べられれば、違和感なく食べられそうな味でした。
インドのドリンクチャイのような味、と書いてありましたが、何かスパイスを使ったような感じの味になっていました。
土台はしっとりした、とても甘味の強いアーモンドプードルを使った普通のタルトですが、何とそこにほうれん草のバターソテーとりんごスライスが載っています。
ほうれん草には、たっぷりバターが染み込んでいて、それが土台の甘さと奇妙なほどマッチしていました。
デザートというよりは、あま〜い前菜、と考えた方が良いような品です。
天津甘栗を使ったクリームの部分は、渋み、甘味が相殺し、栗の濃さがいちばんに感じられるようになっていました。
蒸した栗をそのまま濃縮したような、濃厚かつシンプルな栗の味が楽しめる逸品でした。
ライチの風味がほぼ全てで、ジャスミンティーの風味は言われるとそんな味がするかも、くらいの強さでした。
ビシソワーズのような味を想像していましたが、あれほどジャガイモの味は強くなく、ミルクと甘味がベースになっていて、そこに少しだけジャガイモの味が付いたスープ、という感じでした。
あっさり味のマンダリンオレンジのシブーストの中に、イタリア産の水煮が加わっています。
これはトマトの味が、完全に全体を支配していました。
ババロアのような食感のココナッツムースは、まろやかな甘味とココナッツの香りが楽しめました。
上部の茶色い部分はカラメルのゼリーですが、こちらは意外と風味が弱めでした。
ベースはクラフティなので、カスタードクリームのような卵黄の強めな味がするのですが、カレーの味がそこに加わっています。
カレーがベースの、このお店が得意とする普通の料理の味に近い品を想像していましたが、カレーのスパイスがアクセントに加わった、「デザート」として完成している味でした。
オレンジとパッションは、どちらも甘味寄りに味付けされていました。
材料だけ見ると、酸味の強めな味を想像していたので、意外でした。
チョコのムースはほとんどクリーム、といって良いほどのとろとろの状態で、ミルクココアのような甘く優しい味がしました。
粒々のトリュフに見立てられたものは、ココナッツゼリーにカカオ豆を砕いたものを入れたものだそうです。
ローズジャムを使ったムースは、口に入れた瞬間、鼻に抜けるような非常に強い香りがありました。
ストロベリーを使った、このお店のケーキにしては非常にシンプルなムースケーキです。
苺のムース、ゼリーはどちらも味が強めで、十分に満足のできる仕上がりでした。
キャプ・フリュイ社のライチ・フランボワーズ&ローズのピューレを使用し、ムースにしてあるそうです。
先ほどのローズのものと違い、ローズはほんのりした香り、甘味を加えるだけにとどまり、ライチとフランボワーズの爽やかな味がメインになっていました。
パッションフルーツムースの中に、ずんだもちに使う枝豆ペーストを入れてムースにした品です。
パッションフルーツの甘めな味が中心で、枝豆の味は違和感なく全体に馴染んでいました。
バターの代わりにピーナッツバターで作った、という生地は非常に軟らかく、甘いピーナッツバターの味が強く感じられました。
逆に、レモンは全然味を感じませんでした。
上にレモンスライスが載せられていたので、レモンはそれだけで、生地には使われていなかったのでしょうか…。
白ワインをベースに、隠し味でオレンジジュースを入れてシブーストが作ってあるそうです。
アルコールは完全に飛んでいて、白ワインの甘味と香りがそのまま楽しめるような味でした。
普通のマスカルポーネらしい味は全然せず、非常に強いトマトの風味をベースに、ラズベリーの酸味が加わっていました。
トマトも酸味が強いため、思ったよりミスマッチな印象は受けませんでした。
前回の「イギリス風春野菜入りお米のクリームムース」と似たような品です。
リゾットそのまんまの味が、そのまま甘いケーキになっている、という印象のケーキでした。
★フリードリンクなし
(ワンドリンク付き) |
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品名 | 前回 | 今回 | |
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アイス | |||
かしわの葉のシャーベット | ○ | →ライチとジャスミンティーのシャーベット | |
パイ・タルト | |||
南アフリカ産アンズのタルト | ○ | →白桃のコンポート,ざくろ味のキャラメルがけ | |
ミルフィーユ・アルハンブラ | ○ | × | |
カナダ産ブルーベリーのタルト | ○ | →カレー風味のブリュレ サフランタルト添え | |
その他デザート | |||
百花蜜のムースリーヌ | ○ | →タイ産ココナッツミルクのプティングムース | |
ラベンダーの蜂蜜ムース | ○ | →マスカルポーネ入りトマトとラズベリーのムース | |
オレンジの花の蜂蜜ムース | ○ | →オレンジとパッションのムース シナモン風味 | |
ライチと蜂蜜風味のシブースト | ○ | →シャルロット・ライチ・フランボアーズ&ローズ | |
栗の花の蜂蜜のババロア | ○ | × | |
木の樹液の蜂蜜のムース | ○ | →カボチャと栗のスフレ,栗のスプーマ仕立て | |
フレーズ マルゴ | ○ | →レモン風味のピーナッツバターパウンドケーキ | |
フロマージュ・ブラン | ○ | →プラザ・ディナーショームース | |
ハイビスカスの花の紅茶のムース | ○ | →コーヒーとアールグレイのブレンドムース シナモン風味 | |
アップルマンゴのチョコレートムース | ○ | →パッションフルーツムース 枝豆とケッパー添え | |
モンブラン ナガサワ風 | ○ | ○ | |
カクテル・パッション・フルーツ | ○ | →牛乳とジャガイモのスープ フルーツ入り | |
フレザリア | ○ | →牛乳と根セロリのパンナコッタ | |
ブルガリア産ローズのムース | ○ | →フロリアン・ローズ | |
シャルロット・グラン・マルニエ | ○ | →天津甘栗のシャルロット・マロン | |
モランゲ | ○ | →マンダリンオレンジのムース,イタリア産トマト入り | |
マダカスカル産ピンク・ペッパーのチョコムース | ○ | →カカオ豆のトリュフ仕立て,ピンクペッパーチョコムース | |
白ワインのシーブースト オレンジ風味 | × | ○ | |
軽食風ケーキ | |||
イギリス風春野菜入りお米のクリームムース | ○ | →お米のクリーム煮込みプティング野菜添え | |
塩づけトマトのオリーブ油風味チョコムース | ○ | →ホウレン草のバターソテー添えアーモンドタルト |
システムは前回訪問時と全く変わっていませんが、値段だけは315円値上げになっていました。
今回は13:10頃からスタートし、前回のように中身が凍っている品は一切なく、前回以上にデザートの味を楽しむことができました。
前回は多種多様の蜂蜜を使ったデザートが豊富でしたが、今回は野菜を使ったデザートの割合が高めでした。
好き嫌いは出そうですが、上手く組み合わせが考えられたデザートの数々は、個人的にはとても楽しめました。
今回品切れになっていたのは、「ホウレン草のバターソテー添えアーモンドタルト」、「牛乳と根セロリのパンナコッタ」の2品だけでした。
余ったケーキのお土産も健在で、値上げのマイナスを全く感じさせないほどの充実した内容でした。
個性的なデザートばかりが楽しめる希少なお店ですので、是非ともまた来てみたい場所です。
住所 | 〒598-0071 大阪府泉佐野市鶴原1196-6 |
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電話番号 | 072-462-4813 | |
Fax | 072-462-4813 | |
開催日時 |
不定期 13:00〜 15:00〜 |
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予約 | ★ | |
値段 | 1890 | |
制限時間 | - | |
待ち時間 | - | |
その他 | オーダーサーブ形式 お土産あり |